寿司を食べる際に、「醤油はどこにつければいいのだろう」と迷った経験はありませんか。
「シャリにつけてはいけないと聞いたことがある」
「ネタにつけるのが正しいらしい」
と耳にしたことがあっても、その理由までは知らない方も多いかもしれません。
実は、寿司の醤油の付け方に厳格な決まりはありません。
しかし、昔から伝わる食べ方には、おいしく味わうための理由があります。
この記事では、寿司の醤油はどこにつけるのか、その理由や上手な食べ方を、旅先でも役立つ教養としてやさしくご紹介します。
寿司の醤油はネタにつけるのがおすすめ

醤油は香りや塩味が強いため、つけすぎると魚本来の風味がわかりにくくなります。
また、シャリはふんわり握られているため、直接醤油につけると多く吸い込んで崩れやすくなります。
そのため、醤油はネタに少量つけるのが基本です。魚のうま味と醤油の香りがほどよく調和し、シャリのおいしさも一緒に楽しめます。
少量で十分おいしく味わえる
醤油はたくさんつけるほどおいしくなるわけではありません。職人が一貫ごとに考えた味のバランスを楽しむためにも、軽くつける程度がおすすめです。
醤油を少量だけネタにつけることで、寿司職人が考えた味のバランスをより楽しめるでしょう。
魚の種類によっては、店側があらかじめ味付けをして提供することもあります。その場合は、醤油をつけずにそのままいただくと、お店が考えた味わいが楽しめます。
なぜシャリではなくネタにつけるの?
シャリは口の中で自然とほぐれるよう、空気を含ませてふんわりと握られています。
ネタに少量の醤油をつけることで、シャリが崩れにくくなります。
シャリが崩れにくくなる
シャリに直接醤油をつけると、米粒がほどけて形が崩れやすくなります。ネタに軽く醤油をつけることで、寿司をきれいな状態のまま口に運びやすくなります。
酢飯のおいしさも楽しめる
シャリには酢や塩、砂糖などで味付けがされています。醤油をつけすぎると、その繊細な味わいが隠れてしまうことがあります。
ネタだけに少量つけることで、魚だけでなく酢飯のおいしさも一緒に味わえるでしょう。
醤油をつけにくいときはどうする?
軍艦巻きは、いくらやウニなどの具材を海苔で囲んでいるため、握り寿司のようにネタだけを醤油につけることが難しい場合があります。
そんなときは軍艦巻きを軽く傾け、具材の端に少量の醤油をつけると食べやすくなります。
また、お店によっては、ガリ(生姜)に醤油を少し含ませ、具材の上に軽くのせるようにして食べる方法を案内していることもあります。
ガリ(生姜)を使う方法もある
軍艦巻きは、ガリに少量の醤油をつけ、そのガリでネタに軽く塗るのがおすすめです。
ネタをはがして醤油をつける方法は「追い剥ぎ(おいはぎ)」と呼ばれ、寿司職人への配慮に欠ける食べ方とされています。
また、軍艦巻きを傾けて醤油をつけようとすると、ネタが崩れたり落ちたりすることも少なくありません。
ガリを刷毛のように使えば、軍艦巻きを崩しにくく、見た目も美しく味わえます。
最近は醤油をつけない寿司も増えている
近年では、職人があらかじめ醤油や煮切り醤油、塩などで味付けをして提供する寿司店も増えています。
そのまま食べるのがおすすめ
提供された寿司に味が付いている場合は、追加で醤油をつけず、そのまま味わってみましょう。職人が魚の種類ごとに最適な味付けを考えて仕上げています。
迷ったときは、「このままで大丈夫ですか」と一言尋ねても失礼にはなりません。
高級寿司店では、「煮切り醤油」を使うことがあります。煮切り醤油とは、醤油にみりんや酒を加えて加熱し、アルコール分を飛ばして作る調味料です。
まろやかな甘みとうま味が加わるため、魚のおいしさを引き立てやすいとされています。店によって配合は異なり、それぞれの味があるのも寿司店ならではの楽しみです。
おわりに|醤油の付け方を知ると、寿司はもっとおいしくなる
寿司の醤油の付け方に厳格な決まりはありません。大切なのは、おいしく、楽しく味わうことです。もし迷ったら、ネタに少量の醤油をつけることを意識すると、魚や酢飯、それぞれのおいしさをより感じやすくなります。
旅先で寿司を味わう際は、ぜひ職人が一貫に込めた思いや、日本ならではの食文化にも目を向けながら、ゆっくり楽しんでみてください。
画像提供:Pixabay( https://pixabay.com/ja/ )


